2008年07月15日
査証visaに思う
今日の、査証(visa)申請は、はっきり言って大変だった。来月、いっしょにHawaiiに行く事になった、PhD学生といっしょに台北へ。午前7時半に大安駅近くの American Instituteに行くと、既に長蛇の列ができていた。アメリカ大使館の現地職員は、かなりトゲトゲしていて、サングラスを掛けて態度もでかい。もちろん写真など撮影しようものなら、visa取得などできなさそうな雰囲気だったので止めた。
午前8時のappiontment確認証を見せて中に誘導される(アーカオは8:30のappoint)。携帯、デジカメ、iPodを全て電源を落とした状態で預ける。更にX線で手荷物検査と身体検査を受けて、建物内部に入る。待合所は、既に2〜300人でゴッタ返していた。
書類チェックを2回受け、支払い証明書と合わせてホチキス止めされ、IDバーコードが貼られた。周辺で、真っ赤な日本のパスポートを持っているのは小生だけ。皆、緑色の中華民国パスポートである。
1時間半待ってようやく書類受理の手続き窓口に到着。パスポート審査の次に指紋採取。左右の4本指に続け、左右の親指、つまり全ての指の指紋を電子的に採取される。そこから更に30分列に並び、ようやく面接。窓口が6つほどあった。
面接は、アクリルガラスを通して、審査官と英語、國語で行われる。審査官からの質問は、拡声器で外に流れるので、やり取りが筒抜け。どんな事を質問されるのかが分かって良い。小生の担当は、女性米国人。やり取りは英語で行った。
米「どうして日本人なのにvisa申請をするのですか」
日本とアメリカ間の査証相互免除(Visa Waiver Program);滞在日数が90日までであって帰りの航空券を持っている事、期間中の滞在先が明瞭である事が条件。この場合、I-94W出入国記録カードの一部がアメリカ入国時に、滞在許可証としてパスポートに付けて返される。2006年10月以降に発行されたパスポートにより入国する場合には、ICパスポートである事も義務付けられる(日本では、パスポートにICチップを付する扱いが既に行われている。)
空「現地のアパート手続きで必要だからです」
米「ハワイでは何をするのですか」
空 ハワイ大学からの招待状を見せて説明。。。。
約5分程度で終了。通常はこれで終わり、審査終了の紙を貰うのだが、小生のケースが特別と判断され、更なる書類審査に回されることになってしまった。Orz
審査で、visa申請を拒否されている人もかなりの確率でいた。大声でもめているおばさんもいて、紙切れ1枚を渡され「理由はそこに書いてあります」と冷たい一言で窓口が閉ざされていた。
別の窓口へ進む。そこでまた30分ほど待たされる。今度は、強者が揃っていた。特に小生の前の若い女性は、メキシコに絵画関連のボランティアで行くとの理由で、米国visaを申請していた。この女性、なんとほぼ毎週米国に通っていて、相当怪しい。案の定、別室へ連れて行かれた。
さて、小生の番。審査官は、米国人男性。
米「こんにちは。日本人ですか」満面の笑みで日本語で聞かれた。
空「えっ、日本語しゃべれるんですか?」と英語で応えた。
米「はい。日本語で話してくれますか?」(日本語)
空「英語がいいんですけど」(英語)
米「だってあなた日本人だから日本語話せるでしょう」(日本語)
空「外国生活が長くて、日本語を殆ど忘れてしまいました」(英語)
ここで、審査官の顔色が曇る。日本語で話したくてしょうがないというのは、分かるが、拡声器で待合室には日本語が筒抜けだし、込み入った話になった場合、英語の方が良いので、断固日本語を拒否する姿勢を示した。
米「じゃあ、英語でいきます。」お前が英語って言ったんだから知らないぞとばなりに、マシンガン英語で連射してきた。
空 待ってましたとばかりの質問に、日式マシンガンで対抗。
約5分の攻防の後、「Good luck. Have a nice trip!」で、審査終了。
審査終了の紙を貰い、パスポートの郵送手続きを行ってから建物を出ると、既に3時間近くが過ぎていた(パスポートは数日で特別便で郵送される)。学生の方が先に終わっていた。
台湾人は、海外へ行く時には、毎回こんな大変な思いをしてvisaを取得しているんだということを思い知らされた。
調べてみると、
フィンランド、デンマーク、米国が世界で最も多くの國にvisa-freeで入国でき、その数は130ヶ國。アイルランド、スウェーデン、ドイツが2位で129ヶ國。英國、フランス、イタリア、日本が3位で128ヶ國である。
日本は128ヶ國にVISA無しで入国が可能、実質的には、186ヶ國でvisa無し或は到着visa(カンボジアなどでは空港で発行)で入国が可能。
一方、台彎は、55位で42ヶ國。中国は、78位でたった18ヶ國である。
我々は、日本人であることに、日本国家に感謝しないといけないな。。。。
日本は、観光目的の中国人には団体旅行(5名以上)でなければ査証を発行しない(香港・マカオを除く)。しかし、台湾人は、観光visaは免除である!
何故だろうかって、それは、
- 大陸(中華人民共和国)は社会主義、台彎(中華民国)は民主主義だから。
- 大陸の中国人は、日本国内で犯罪を犯す率が高いため。
(大陸中国人と台湾人の単位入国者数での犯罪者数は、約1000倍らしい)
と推測。
折角台北に出て来たので、大安公園を抜け、永康待に行ってみた。
東門餃子館で昼食を食べ、冰館でマンゴーアイスをしばいてから帰路についた。
さて、明日から土曜日まで鹿林で観測(小惑星分光)。
2008年07月05日
Pan-STARRS パン・スターズ
(6/20にPS1望遠鏡を訪問)2008年4月中旬、Pan-STARRS(PS1) サイエンス会議がドイツ・ハイデルベルグで1週間開催された。小生にとっては、Pan-STARRS初デビューである。太陽系の主要メンバーと議論を交わした。
Pan-STARRSコンソーシアムには、4ヶ國(US,UK,Germany, Taiwan)/10の大学・研究所が参加している。(残念ながら日本は参加していない。小生が台灣を選んだ大きな理由でもある)
* Institute for Astronomy, University of Hawaii
* Max Planck Institute for Extraterrestrial Physics, an Institute of the Max Planck Society
* Max Planck Institute for Astronomy, an Institute of the Max Planck Society
* Dept. of Physics and Astronomy, The Johns Hopkins University
* Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics
* Las Cumbres Observatory Global Telescope Network
* Extragalactic Astronomy & Cosmology Research Group, Durham University
* Institute for Astronomy, University of Edinburgh
* Astrophysics Research Center, Queen‘s University Belfast
* Graduate Institute of Astronomy, National Central University
台灣に戻り、Institute for Astronomy(IfA), University of Hawaiiで共同研究を進める提案を進め、5月下旬から1ヶ月間、IfAに滞在して、ロバート・ジェディキらのグループに加わった。小惑星や彗星などの太陽系移動天体を自動検出し、更に、KD-treeアルゴリズムを応用して、7平方度の広視野領域の複数画像から移動量の違う天体のリンクを行うソフトウェアー「MOPS(Moving Object Processing System)」を使った観測シミュレーションを鋭意行っている。天体画像処理ソフト「IPP(Image Processing Pipeline)」は、IRAFに代わる次世代ソフトウェアーで、コマンドベースで位置測定、測光を行いテキストデータを自動的に構築する。IPPからのデータは、「PSPS(Published Science Processing System)」を通じてコンソーシアムの科学者に配布される。また、MOPSは、IPPからのデータを直接受け取り移動天体を検出する。現在我々は、太陽系小天体の理論モデル(Synthetic Solar System)を使った観測の"模擬"を主に行い、ソフトウェアーのアップデート、サイエンス観測の準備を行っている。
MOPSが検出データのうち、軌道が確定した小惑星・彗星の軌道情報は、ただちにハーバードスミソニアンのMPC(Minor Planet Center)に報告され公開される。ただし、カラーや時間変化などの情報は公開されない。小生は、存在が予想されているPlanet-X(第9惑星)のクローン天体を作った観測シミュレーション、流星群や隕石火球類似軌道、これらの分裂天体モデルを作ったシミュレーション、MOIDの進化、"特殊"天体が発見された場合にアラートを出す「MOPS Alert System」にも取り組んでいる。PS1では、次期小天体探査の候補天体もザクザク見つかるだろう。
望遠鏡は、口径1.8m/F4(視野角3度)で小口径だが、PS1の一番の売りは、CCDカメラである。1.4ギガピクセル(14億ピクセル=600x600のセル、8x8のチップが8x8個)の世界最大のCCDである。直径56cm。フィルターも60cm角とお化けCCDである。30Hzで複数のガイド星をモニターし、OTA(Orthogonal Transfer Arrays)によって、電荷をX-Y方向へ移動させ、CCDチップ上で大気の揺らぎや機械的な振動を電気的に取り除く画期的な技術も組み込まれている。0.3 arc sec/picの分解能で、7平方度を一度に観測し、一晩で6000平方度を観測する。
g,r,i,z,yの5色のフィルターを使ったサーベイ観測を行う。主なサーベイ観測は、全体の56%が3πステラジアン(全天の3/4を5色)、25%がMidium Deep Survey(5色)、スイートスポットと呼ばれる夕方と明け方の公転軌道方向が5%(rバンド)、Stellar Transientが4%(iバンド)、M31銀河のマイクロレンジングが4%(5色)、キャリブレーション用が2%で、残りの6%がPI-timeである。TTI(Transient Time Interval)は30分間。内部太陽系(ISS)天体に対しては15分間のインターバルで同じ領域を観測して移動天体を検出する。1-lunationで同じ領域を3回観測する。これは、およそ4日に1度の割合で同領域を観測することになる。この観測を2-lunation行う。半年後に同じ領域を少なくとも1バンドで観測して、移動天体を探す。
3πサーベイの限界等級(参考値)
exp single 1 yr 3yr
r 38s 22.54 23.34 23.96
Medium Deepサーベイ
exp single 1 yr 3yr
r 3x240s 23.75 26.29 26.89
(airmass 1.4, read noise 6e, seeing 0.78 arc FWHM)
黄道面のサーベイでは、Pan-STARRSの視野に約2000個の小惑星が検出され、日々1000個の新たな小惑星が発見される。PS1のミッション期間である、3.5年間では、直径が300m以上のNEO(近地球型小惑星)が数千個、メインベルト小惑星が5百万個、TNO(Trans Neptunian Object)が7000個、Centaurus天体が1000個ほど発見される見込みである。地球に衝突する危険性のある天体「PHO(Potentially hazardous Object)」も見つかるため、地球を防衛する目的でMPCを通じて早期警報も出す。
Pan-STARRSは、太陽系だけではなく、太陽系外惑星、ガンマ線バースト、超新星、銀河、重力レンズ、褐色矮星など、宇宙の様々な分野の研究に活かされるデータが取得される。データ量は、1年間で27TB、3.5年間で約100TBのデータが取得される。世界中の天文学者約200名が関わっているが、表向きメイントピックである太陽系は、40名(実質20名ぐらい)しか関わっていない。そのうち2名が日本人(D.K.博士と小生S.A.)である。超新星やγ線バーストなどのTransient Objectsに関わるY.U.博士を含めても、このプロジェクトに関わる日本人は3名しかいない。台灣中央大學・天文研究所ではポスドクを募集しているので、太陽系に限らず、Pan-STARRSのデータを使った天文学をやりたい人は、是非応募してくれると嬉しい。
PS1 Key Science Projects
1. Populations of objects in the Inner Solar System
2. Populations of objects in the Outer Solar System (Beyond Jupiter)
3. Low Mass Stars, Brown Dwarfs, and Young Stellar Objects
4. Search for Exo-Planets by a dedicated Stellar Transit Surveys
5. Structure of the Milky Way and the Local Group
6. A Dedicated Deep Survey of M31
7. Massive Stars and Supernovae Progenitors
8. Cosmology Investigations with Variables and Explosive Transients
9. Galaxy Properties
10. Active Galactic Nuclei and High Redshift Quasars
11. Cosmological Lensing
12. Large Scale Structure


小生は、8月中旬から3ヶ月間、再びハワイへ乗り込む(送り込まれる)。
サイエンスと性能の要求が満たされて、ORR(Operational Readiness Review)が11月中にパスすると、30晴天夜の試験観測が行われ、年末か年始からいよいよ本番のサーベイ観測が開始される。
We are running out of time for detecting tremendous asteroids and comets!!

2008年04月09日
台彎/中大天文所鹿林天文台

2008年4月;小惑星1999JU3(はやぶさ2ターゲット天体)の観測主砲の1m望遠鏡。これから2m望遠鏡(西村製)の建設が始まる。
ドームは、手作り。ケーブルカーで運んで制作したとのこと。
天文台は標高2900m。雲海が広がる。
シーイングは0.92秒(ハワイ並み)で、良質データが取得できた。 台東の花蓮の町灯りで東の空が明るい。
夏の大三角。織姫、彦星 = 織女、牛郎
薄明の天の川。
明け方にニイタカ山(標高3952m)の山頂へ向かうパーティーのヘッドライト列。この夏か秋にニイタカ山(玉山)に登るため、語学、体力作り、山岳パーティー入会が必須だ。
帰路に寄った、嘉義(チャーイー)では、名物の鶏肉飯(チーローハン)を食す。
高鐵(カオティエ;台湾新幹線)に乗車。2008年04月02日
台湾の宙(ソラ)



日本を飛び出し台湾に移住して1ヶ月が過ぎた。
人口1000人のチェコ(プラハ郊外)で過ごした2年間(2003-2005)の後、150万都市の神戸で2年間暮らした。余りにも便利でモノに溢れる日本、日々の生活に溢れる無駄を痛切に感じた。
日本帰国中は、小惑星探査機「はやぶさ」の臨場感溢れる特等席に座る幸運に(再び)恵まれ、3億km彼方に浮かぶ小惑星イトカワを通じて、数々の貴重な経験を得る事ができた。

今僕は、台北から40km、鉄道とバスで1時間余りの桃園縣中壢市の國立中央大學・天文研究所にいる。中国語はまだ全く分からないが、親日台湾の田舎町で、日々激安で美味い飯を食って元気に頑張(戦)っている。
スノッブな神戸も良かったけど、整然とした都会より、生活感溢れる田舎町の方が生きている感じがして楽しい。総合大学のキャンパスには、立派な運動場、スポーツジム、水泳、クライミング、バスケ、バレー、テニスコート、他、リクリエーションに事欠かない。

生活の刺激以上に、ここにはサイエンスの刺激にも溢れている。5年500億元(1700億円)プログラムに採択されている國立中央大學で、天文・物理分野は中核を担っており、毎週、海外からの招待客も訪れ、インターナショナルな日々である。
また、全天サーベイ・プロジェクトであるパンスターズ(Pan-STARRS)のコンソーシアムに國立中央大學は含まれており、今年から開始される小天体サーベイでは、ハワイから観測できる天空に浮かぶ微小天体をほとんど全てかっさらっていくだろう。

人類最高の眼を使って、太陽系を探査できる醍醐味に惹かれ台湾に来た。「はやぶさ2」「マルコポーロ」がうまく行けば、再び小天体探査の特等席に座れる可能性も大いにある。同時に、自分の生眼でこの宇宙と地球を見てみたいという渇望もある。昨日発表された、宇宙飛行士募集の募集要項に眼を通した。資格は十分にある。先日、STS-123のミッションを見事に成功させた土井隆雄さんの活躍は、毎日ニュースで追っていた。ヒューストンで語り合り、交わした固い握手の感覚は忘れていない。二番煎じじゃなくて、いつもパイオニアとして宇宙と向き合いたい。。。。。
2008年01月25日
火星人に遭いたい
NASAの火星探査ローバ「Spirit」が2007年末に撮影した画像に、人らしき物体が映っていることが発表された人影。

火星で有名なのは、1976年にRichard Hoaglandが指摘した、人面岩。
人面岩は、その後、別の角度から撮影されて、単なる陰の影響と分かった。
その後、2004年に密かに「バカボンのパパ」に変身していることはまり知られていない。

人間の脳は、本能的に顔や人体に似た図形を探すことに長けているいる。心霊写真がいい例で、森などの複雑な風景を撮影すれば、必ず人面ライクな図形が見つかる。
人類が月に立っていないという話もそうだが、マスコミを見ていると、こんな写真1枚だけで、惑星科学を疑似科学(UFOとか)にでっち上げてしまう勢いがあるんで怖い。
そんなニュースより、今日は、地球にかなり接近する小惑星のニュースがNASAから発表された!
2007年10月11日に発見された小惑星「2007 TU24」、大きさは、150〜610mと見積もられている。この小惑星は、1月29日の17:33(日本時間)に、地球から距離537,500kmの地点を通過する。これは、2027年までの間で、最も地球に接近する既知の小惑星である。このサイズの近地球型小惑星(NEAs)は、約7千個と見積もられていて、約5年ごとに地球に接近していて、約3万7千年ごとに地球にぶつかると見積もられている。実際は、もっと多いかもしれない。現に、2029年に静止衛星軌道まで近づく小惑星アポフィスは、次の回帰の2035-6年に地球にぶつかる可能性が否定できていない。
2008年01月12日
再結合
太陽は11年サイクルで極大極小を繰り返しているが、次の24サイクルが始まった。先行黒点(S)と後行黒点(N)の磁場の極性が反転したから。
太陽内部は、非一様回転(差動回転)しているので、トロイダル磁場が形成される。この磁場が、11年で太陽内部を確か7〜8回転巻き付く。最終段階で、太陽の赤道近くの磁力線が再結合(リコネクション)して、逆極性の新たな双極子磁場が形成される。元の極性の戻るのに更に11年かかるので、太陽は22年の周期性を持つと言える。一方、地球の磁場は、コアのダイナモにより生成されており、約1億年の周期で北極と南極が入れ替わる(海底のマグネタイトなどの磁性の向きに記録されている)。地球の内核は、自転軸とおよそ11度程度の傾斜角が保たれて自転しながら首振り運動していて、傾斜を深めて行き、最終的に地球磁場のN-S 極が180度逆転する。真の北と方位磁石の北がずれているのはよく知られているが、この角度(偏角)が年々変化するのは、この為。日本だと偏角は約7度。
更に凄い映像がこれ!
太陽風観測衛星「ステレオ」が、エンケ彗星のプラズマの尾を引きちぎる様子を捉えた。昔から、彗星の尾が千切れる原因として、「太陽風動圧説(動圧がリコネクションを起こす)」と「磁気中性面説(中性面の通過でリコネクションが起きる)」がある。太陽からのコロナ質量放出(CME)が、彗星周りの太陽風動圧を上げて、リコネクションを引き起こした。磁気中性面の通過が無ければ、前者の説が支持される。
偉大なり磁場!
さて、サイクル24の予想活動グラフを見ると、サイクル23よりも大きくなっている(図1)。探査機「はやぶさ」が地球に帰還する2010年上半期頃は、相当ヤバくなっているなぁ。。。。
火星に小惑星衝突?
1月30日に小惑星2007 WD5が火星に衝突する確率。12月21日発表では、1.3%(1/75)。
12月28日には、3.9%(1/25)に上昇!
衝突時刻は日本から観測可能。
1月8日に、2.5%(1/40)にちょっと下がって、
1月9日現在の衝突確率は、随分下がって、0.01% = 1/10,000
これは、航空機に乗って墜落死する確率にほぼ匹敵する。
つまり衝突はまずあり得ない。
1月30日21時00分(日本時間)に、火星中心から2万6千km(火星半径の7倍)の位置を通過する計算。99.7%の確率で、火星表面から4千km以内に近づかない。
http://neo.jpl.nasa.gov/2007wd5/
つまらん!
月面衝突閃光に近い観測が可能だと思っていたのだが。。。
衝突閃光の明るさや継続時間から、インパクターの密度(サイズは地上観測データを引用)、発光効率、形成されたクレータ・サイズなどの推定が可能。月と異なるのは、火星には大気があるので、インパクト直前(数秒前)に、流星(ablation)発光が観測されるかもしれない点。1994年のS-L9彗星の木星衝突みたいな現象がまたないかなぁ。。。
米国ハワイ大学のPanSTARRS計画では、今後数年以内に1km以上の地球接近型小惑星(NEA)の99%を見つけ出す。台湾中央大学・鹿林天文台に建設される2-m望遠鏡は、PanSTARRSのフォローアップを行い、軌道を正確に決める重要な役割を果たす。
ちなみに、「人が生涯で死亡する要因の確率」と比較すると、
バイク事故死 1/100
殺人 1/300
火事 1/800
銃撃 1/2,500(米国)
感電死 1/5,000
飛行機墜落 1/20,000
小惑星(隕石)衝突 1/25,000(地球)
大洪水 1/30,000
竜巻 1/60,000
動物に噛まれて死亡 1/100,000
花火で死亡 1/100万
中毒死 1/300万
上から選べって言われたら、隕石に当たって死ぬのがいいかなぁ。。。。
たとえばこんな満天の星の夜、たとえば討ち死にをしたくなる by 中島みゆき
2008年01月07日
2007年12月27日
世界初!ふたご座流星群による月面衝突閃光をとらえる
【2007年12月25日 国立天文台 アストロ・トピックス(355)】
閃光4(石田正行氏撮影)

2007年12月14、15日の夜、ふたご座流星群の流星体によるとみられる月面衝突閃光の検出に、日本の観測者らが成功しました。しし座流星群、ペルセウス座流星群に伴う閃光については、多地点からの同時観測によってその存在がすでに確実になっていますが、ふたご座流星群については1地点からの観測は報告されているものの、信頼性の高い多地点同時観測は今回が世界で初めてとなります。
これらの観測は、電気通信大学の柳澤正久(やなぎさわまさひさ)教授が中心となって、鹿児島県薩摩川内市のせんだい宇宙館などを通じて呼びかけられました。これに応じた東京都練馬区在住のアマチュア天文家、唐崎秀芳(からさきひでよし)さんと、滋賀県守山市在住のアマチュア天文家、石田正行(いしだまさゆき)さん、電気通信大学の池上裕美(いけがみひろみ)さん、石榑勇介(いしぐれゆうすけ)さんらの観測によって、月面衝突閃光によるとみられる4例の発光がとらえられたのです。このうち3件は滋賀県と東京都の2地点から同時に同じ位置に観測されており、月面での現象であることは間違いないと考えられます。また、神戸大学の阿部新助(あべしんすけ)助教は、兵庫県立西はりま天文台公園でカラービデオカメラを用いた観測を行い、これら3つの閃光を確認しました。カラー観測の成功はおそらく世界初であり、詳しい解析結果が待たれます。
念のために、これらの現象の時刻と月面上での位置(注)を以下に記します。他にも、神戸大学の高橋隼(たかはしじゅん)さんの呼びかけに応じた兵庫県内の高校生チームをはじめとして、多くのグループが観測に参加しており、解析が進めば閃光の数は更に増える可能性があります。
閃光1
発光時刻:2007年12月14日 19時09分20秒(日本時、以下同じ)
発光位置:南緯8度、西経87度(グリマルディの西)
閃光2
発光時刻:2007年12月15日 17時54分25秒
発光位置:南緯17度、西経62度(グリマルディと湿りの海の中間付近)
閃光3
発光時刻:2007年12月15日 17時55分26秒
発光位置:南緯19度、西経82度(グリマルディの南西)
閃光4
発光時刻:2007年12月15日 19時08分10秒
発光位置:南緯21度、西経72度(グリマルディの南)
なお、閃光2、3、4は東京都と滋賀県からの同時観測ですが、閃光1は現在のところ1地点のみの観測のため月面閃光とは確認されておらず、現在、同時観測を調査中です。
月面衝突閃光は、大きな流星体(約0.1キログラム以上)が月面の夜側に高速度(ふたご座流星群の流星体では、秒速33キロメートル)で衝突したときに生じる高温ガスおよびプラズマが発する閃光です。とくに流星群活動期に月面に観測される閃光は、この月面衝突閃光であろうと考えられています。しかし、多地点同時観測により、ノイズや地球大気中での現象あるいは人工衛星ではなく月面で起きた閃光であることが確実になっても、それが衝突による閃光であることが立証されているわけではありません。月面での放電など他の原因もあり得るからです。今回の閃光の特徴の1つは、閃光1を除き、どれも明るいことです。かなり大きな流星体(サッカーボール程度)が衝突した可能性があり、衝突によってクレーターができたかもしれません。このようなクレーターが日本の月周回衛星「かぐや」で検出される可能性もあり、期待が高まっています。
(注):地球から見た平均の月面中央点が緯度・経度共に0度となる月面上の緯度・経度で示す。ただし、示した値には2度程度の誤差が見込まれる。なお、月面上での東西は地球から見た天球上での東西とは反対になることに注意が必要である。
月探査機「かぐや(セレーネ)」と、NASAの月探査画像「クレメンタイン」などを比較して、形成されたと予想される10m超級のクレータを探したい。
参照リンク
国立天文台アストロトピックス
アストロアーツ
月探査情報ステーション
関西読売「月にふたご座流星群衝突 撮影に成功…神大など」
読売新聞「月面に一瞬の閃光、ふたご座流星群の衝突をとらえた」
時事通信社「流星の月面衝突、とらえた=多地点で同時観測、撮影−電通大」
閃光4(石田正行氏撮影)

2007年12月14、15日の夜、ふたご座流星群の流星体によるとみられる月面衝突閃光の検出に、日本の観測者らが成功しました。しし座流星群、ペルセウス座流星群に伴う閃光については、多地点からの同時観測によってその存在がすでに確実になっていますが、ふたご座流星群については1地点からの観測は報告されているものの、信頼性の高い多地点同時観測は今回が世界で初めてとなります。
これらの観測は、電気通信大学の柳澤正久(やなぎさわまさひさ)教授が中心となって、鹿児島県薩摩川内市のせんだい宇宙館などを通じて呼びかけられました。これに応じた東京都練馬区在住のアマチュア天文家、唐崎秀芳(からさきひでよし)さんと、滋賀県守山市在住のアマチュア天文家、石田正行(いしだまさゆき)さん、電気通信大学の池上裕美(いけがみひろみ)さん、石榑勇介(いしぐれゆうすけ)さんらの観測によって、月面衝突閃光によるとみられる4例の発光がとらえられたのです。このうち3件は滋賀県と東京都の2地点から同時に同じ位置に観測されており、月面での現象であることは間違いないと考えられます。また、神戸大学の阿部新助(あべしんすけ)助教は、兵庫県立西はりま天文台公園でカラービデオカメラを用いた観測を行い、これら3つの閃光を確認しました。カラー観測の成功はおそらく世界初であり、詳しい解析結果が待たれます。
念のために、これらの現象の時刻と月面上での位置(注)を以下に記します。他にも、神戸大学の高橋隼(たかはしじゅん)さんの呼びかけに応じた兵庫県内の高校生チームをはじめとして、多くのグループが観測に参加しており、解析が進めば閃光の数は更に増える可能性があります。
閃光1
発光時刻:2007年12月14日 19時09分20秒(日本時、以下同じ)
発光位置:南緯8度、西経87度(グリマルディの西)
閃光2
発光時刻:2007年12月15日 17時54分25秒
発光位置:南緯17度、西経62度(グリマルディと湿りの海の中間付近)
閃光3
発光時刻:2007年12月15日 17時55分26秒
発光位置:南緯19度、西経82度(グリマルディの南西)
閃光4
発光時刻:2007年12月15日 19時08分10秒
発光位置:南緯21度、西経72度(グリマルディの南)
なお、閃光2、3、4は東京都と滋賀県からの同時観測ですが、閃光1は現在のところ1地点のみの観測のため月面閃光とは確認されておらず、現在、同時観測を調査中です。
月面衝突閃光は、大きな流星体(約0.1キログラム以上)が月面の夜側に高速度(ふたご座流星群の流星体では、秒速33キロメートル)で衝突したときに生じる高温ガスおよびプラズマが発する閃光です。とくに流星群活動期に月面に観測される閃光は、この月面衝突閃光であろうと考えられています。しかし、多地点同時観測により、ノイズや地球大気中での現象あるいは人工衛星ではなく月面で起きた閃光であることが確実になっても、それが衝突による閃光であることが立証されているわけではありません。月面での放電など他の原因もあり得るからです。今回の閃光の特徴の1つは、閃光1を除き、どれも明るいことです。かなり大きな流星体(サッカーボール程度)が衝突した可能性があり、衝突によってクレーターができたかもしれません。このようなクレーターが日本の月周回衛星「かぐや」で検出される可能性もあり、期待が高まっています。
(注):地球から見た平均の月面中央点が緯度・経度共に0度となる月面上の緯度・経度で示す。ただし、示した値には2度程度の誤差が見込まれる。なお、月面上での東西は地球から見た天球上での東西とは反対になることに注意が必要である。
月探査機「かぐや(セレーネ)」と、NASAの月探査画像「クレメンタイン」などを比較して、形成されたと予想される10m超級のクレータを探したい。
参照リンク
国立天文台アストロトピックス
アストロアーツ
月探査情報ステーション
関西読売「月にふたご座流星群衝突 撮影に成功…神大など」
読売新聞「月面に一瞬の閃光、ふたご座流星群の衝突をとらえた」
時事通信社「流星の月面衝突、とらえた=多地点で同時観測、撮影−電通大」
2007年11月06日
2007年10月15日
ジャンダルム
数年前に穂高で出会った写真家(中村史氏)に頂いたジャンダルムの夕景 詳しくは、写真集「穂高連峰とジャンダルム」に掲載。「どうして山に登るのか?」と聞かれ、「そこに山があるからだ!」と答えたのは、有名な登山家マロニーの言葉である。
「どうして山に登るのか?」と聞かれ、「そこに山があるからじゃない。ここに、俺がいるからだ!」と答えたのは、「神々の山嶺」の夢枕獏。
「どうして山に登るのか?」と聞かれたら、僕は何と答えるだろう。
まあ、上記の方々とはレベルが余りにも違いすぎるので、同列の言葉を並べることはできないが、「非日常で自分を試すため」とでも答えるだろうか。
日常生活から離れ、孤独な状況で物思いに耽ることを求め(実際、そんな肉体的な余裕すら無くなるのだが)、非日常的な山へ身を投じる。敢えて重い荷を背負い、重力に逆らって険しい縦走路を登ることは、ある意味自虐的行為だが、達成感という至極の快感を得られる。
「山」を「宇宙探査」に置き換えても同じような達成感がある。
まあ、いろんな期待をしながら、秋の山に登った訳である。
3千メートル級は、昨秋に登ったスロベニアの最高峰「トリグラフ(Triglav)」以来である。
(新穂高→西穂独標識ー西穂高ー赤石岳ー間ノ岳ージャンダルムー奥穂高ー涸沢→上高地)
「ジャンダルム」、なんていい響きだろう。最前線を開拓するパイオニアに相応しい険しい岩山だ。西穂山荘を出発して約6-7時間を経てようやくその岩山の上を制した。誰もいないそこからの景色は最高だった。天に突き刺す槍ヶ岳(3180m)と視線を並べ、日本で第三の高峰・奥穂高(3190m)の山頂もすぐそこに見え、山頂に大挙する登山者達の熱い視線すら感じる。
ジャンダルム(フランス語で憲兵。転じて前衛峰の意)は、奥穂高岳西部にある岩稜であり、標高は3163m。西穂高岳との縦走路途上にある。 大きく天を突く特異な形から山岳写真の被写体としてよく選ばれる。また、ジャンダルムを登ることはザイル等の登攀器具を使わない一般登山としては本格的な経験・技術が求められる。
ジャンダルムからの下りの道を間違えて、垂直の崖を途中まで降りてしまった小生は、ザイル無しでは進めないということに気がつき、何とか登り返して再びジャンの頂上へ戻った(次回はザイルがあれば、反対側に降りられそう)。結局、登山道が巻いていることを知り、ジャンをあとにした。ナイフリッジと鎖が足れる垂直の壁をよじ登り、ロバの耳を越え、ジャンを横から見つめるピークに辿り着いた小生は、極度に疲労困憊した体を横たえた。遠くに槍、真横にジャンの絶景の中で寝た。
30分ほどすると、身軽なおじさんが奥穂の方からスタコラとやってきた。片手には、ペンタックスの6x7と55mmレンズを持っている。気さくなおじさんと僕は、暫く、ジャンダルムの話題に花を咲かせた。小生が西穂から来たというと、「そりゃー頑張った!」と酷く褒めてくれた。涸沢にテントを張っていて、ここまで写真を撮りにきたそのおじさんは、定年後に山(特にジャンの写真)を楽しむ地元(諏訪)の方だった。おじさん情報によると、涸沢でテントを張るよりは、上(穂高山荘)に居た方がいいというので、小生は予定を変更して、今宵のテントを穂高岳山荘上部に張ることにしたのである。
そのおやじさんの背中を追って馬ノ背を越え、奥穂高までごいっしょした。そこでお別れしたのだが、翌日そのおやじさんとは、涸沢から上高地へ下るパノラマコースの稜線で再会。これはもう何かの縁ということで、名刺を差し上げた。後日必ず写真を送ってくれると約束してくれた。孤独を求めて山に来た小生だが、こういう出会いはとっても嬉しい。
その夜、皆が寝静まった頃にテントから起き出して、ジャンの上に被さる銀河を楽しんだ。(左:西穂山荘テント場からの天の川。右:穂高山荘へリポートからの天の川)
瞬き一つの間の一生、僕たちはみんな一瞬の星、
瞬きもせずに息をする事さえ惜しむかのように求め合う

下山途中の涸沢の紅葉は、今年はまだ少し早かったが、それでも十分に秋の景色を堪能できた。
中畠新道分岐から奥又白池への険しい悪路を見上げると、「氷壁」を登って行った彼らの闘志を思い起す。「氷壁」の舞台となった徳沢園は、多くのテントで賑わっていた。再び日常に戻ってきた。
2007年07月21日
サイエンスカフェ神戸スペシャル
http://scicafe.h.kobe-u.ac.jp/
「月面衝突発光」地上観測と月探査衛星セレーネ搭載のα線計測器ARDとのコラボ観測提案。
http://selene.tksc.jaxa.jp/ja/equipment/cps_j.htm
未だによく分かっていない月面発光現象「LTPLunar Transient Phenomena)」。月内部からの噴出物によるものなのか、メテオロイドの衝突によるものなのか、あるいは両者によるものなのかを、地上観測と月探査衛星「かぐや」で解明する。
地上観測は、高校生の観測網を組んだキャンペーンを行う計画。望遠鏡を持つ高校生(部活、個人問わず)に、我々から撮影カメラを提供して、2007年「ふたご座流星群」をターゲットに観測を行う。
月面の暗部に衝突する「ふたご座流星群メテオロイド」の発光を、地球と月衛星から観測を行い、LTP現象の解明に貢献する。
写真−1:「かぐや」ARDに関わる神大の伊藤真之先生。
写真−2:参加した女子高生と伊藤先生(中央)&ソラ(右端)。
写真−3:参加した男子高生と。
2007年07月04日
チェコ天文学への誘い
テーマ:「チェコ天文学最前線」
日時: 2007年7月13日(金)18時30分〜20時
開場:18時
会場: チェコ共和国大使館内映写室
申し込み先: E−mail: yamamoto@czech.cz(チェコセンター・山本)
定員100名(申し込み先着順とさせていただきます)
申し込み締切り: 7月11日(水)
主催: チェコセンター(東京都渋谷区広尾2−16−14 チェコ 共和国大使館内)
TEL: 03−3400−8129
Fax: 03−3400−8186
後援: チェコ共和国大使館・朝日新聞社
チェコ倶楽部Jaro-02(埼玉県新座市片山2−8−9)
2007年07月03日
「モノづくり」講演会
2007年03月18日
プラネタリウム温故知新

稼働するプラネでは日本最古のツアイス製プラネと、メガスターIIが明石市立天文科学館で競演。この世紀のイベントは、3月25日まで開催されている。明石と言えば、日本標準時のシンボルである時計台が、東経135度00分00秒の子午線上に鎮座している。震災で甚大な被害を被った中、プラネタリウム本体だけが被害を受けずに助かったそうだ。
そのプレイベントである「大平貴之講演会」に参加した。
(小生は日本プラネタリウム協会近畿ブロック研修会から参加させて頂いた)
会場は満員。大平さんの、ジョークを交えた分かり易い解説で、1時間半があっという間に過ぎ去った。昨日から始まった本イベントも大盛況とのこと。
2007年03月12日
これでいいんかいNASA!
今日になって小生のところに賞状とバッジと感謝状がNASA(Ames研究所)から送られて来た。
おぉー格好良いバッジやなぁと裏を見ると「Made In China」と書いてあった。
これじゃNASAの土産物屋と同じじゃないかよ。せっかくの受賞記念品(非売品)なのだからもうちょっと考えてくれよ→NASA!
追伸;今年度は「はやぶさ」ミッションとか色々と頑張った甲斐もあり、春から助教に昇進♪(でも期限付き)
2007年02月01日
Exo-Meteor地球外流星を狙え!
招待講演者として呼ばれた小生は、EuroPlanetから旅費が出るとのことで、数日前にチケットを購入して遥々、北アイルランドのArmaghにあるアーマー天文台にやってきた。
小生は、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟船外実験プラットフォームの候補ミッションである「JEM-EUSO」での流星観測の可能性や、これまでのISSからの流星観測の紹介。また、NASA観測航空機や動体検出ソフト「UFOCapture」を使った流星観測成果(Earth-grazing Fireball)などを発表した。一方、欧州宇宙機構(ESA)のミッションに関わる人々のトークでは、現在火星探査を続けている「Mars Express」や、2013年に打ち上げ予定の「ExoMarsRover」搭載機器の話が面白かった。
地球に降る流星を宇宙(ISSなど)から観測しよう、地球以外の惑星でも流星を観測しよう、というのが今回の集まった理由。現在進行中、或は今後の惑星探査で流星を観測するための作戦会議である。
日本のミッションでは、今夏に打ち上げの月探査機「SELNE(セレーネ)」、2010年打ち上げの金星探査機「Planet-C」、水星探査機「BepiColombo(ベッピコロンボ),欧州との共同ミッション」で、流星の観測が可能だ。
月や水星には濃い大気が無いので、流星体の衝突発光が観測できる。一方、金星や火星では周回軌道からの観測が可能である。地表に降りれる天体の場合、空を見るカメラをローバに搭載すれば地球の流星同様の観測ができる。
小生は、まだまだ地球の流星観測(せいぜい国際宇宙ステーション止まり)で手一杯だったが、今回の会議で視野を広げることができた。自分でも他の惑星での流星のフラックスや発光をシミュレーションしてみて、日本に帰ったら研究普及活動を開始してみようかと思う。
明日は、ESAの政治的な話。午後は久々に再会したアーマー天文台のデビッド・アッシャー氏と研究議論をすることにした。
2007年01月02日
2007謹賀新年〜南フランスからポンジュール〜
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
クリスマスと正月は、カンヌを拠点に主に南フランス(カンヌ、ニース、モナコ、サントロペ)の友人宅に滞在中。
「はやぶさ」共同研究者となったフランス人天文学者の一族・知人らと知り合い、大富豪の彼らと毎日夢のような生活を送っている。このままでは、普通の生活に戻れなくなってしまいそうだ。

カンヌでは、マンションの一室を提供されている。クロワーゼット通りの一等地。目の前には地中海が広がる。徒歩数分で、カンヌ映画祭会場。

ジェームスボンド気取りで、モナコのカジノに乗り込む。

ニース天文台のオフィスから、ニース、カンヌ方面を臨む。

コートダジュール天文台は、3箇所に拠点があり、ここは、ニース北部の観測所「Calern」。月へレーザを照射するドームもあり、地球から月までの距離を決めている。
http://www.obs-azur.fr/accueil/infos_generales/infos_pratiques.html

標高800mの断崖絶壁に聳える鷹巣村、グルドン。


サン・ジャン・カップ・フェラより。コート・ダジュール屈指の高級別荘地や、著名人の邸宅を見学。その代表格であるルネッサンス様式の館、ヴィラ・エフルシ・ド・ロスチルド。

サン・トロペより。今回一番気に入った滞在場所。
本年もよろしくお願いいたします。
クリスマスと正月は、カンヌを拠点に主に南フランス(カンヌ、ニース、モナコ、サントロペ)の友人宅に滞在中。
「はやぶさ」共同研究者となったフランス人天文学者の一族・知人らと知り合い、大富豪の彼らと毎日夢のような生活を送っている。このままでは、普通の生活に戻れなくなってしまいそうだ。
カンヌでは、マンションの一室を提供されている。クロワーゼット通りの一等地。目の前には地中海が広がる。徒歩数分で、カンヌ映画祭会場。
ジェームスボンド気取りで、モナコのカジノに乗り込む。
ニース天文台のオフィスから、ニース、カンヌ方面を臨む。
コートダジュール天文台は、3箇所に拠点があり、ここは、ニース北部の観測所「Calern」。月へレーザを照射するドームもあり、地球から月までの距離を決めている。
http://www.obs-azur.fr/accueil/infos_generales/infos_pratiques.html

標高800mの断崖絶壁に聳える鷹巣村、グルドン。
サン・ジャン・カップ・フェラより。コート・ダジュール屈指の高級別荘地や、著名人の邸宅を見学。その代表格であるルネッサンス様式の館、ヴィラ・エフルシ・ド・ロスチルド。
サン・トロペより。今回一番気に入った滞在場所。
2006年11月01日
プラハの空から魚が降る〜カフカ賞〜
空から魚が降るという現象は、昔からよく知られていて、小生は見た事はないが、これまでに何度か耳にしてきた。原因は詳しくは分かっていないが、竜巻で巻き上げられた小動物が大量に降ってくるようだ。「ジョジョの奇妙な冒険」に出てくるスタンド使いのウェザー・リポートが、空から魚や蛙を意図的に降らせることができたのは、発想は面白かったが、現象には驚かなかった。
さて、これまで一度もマスコミに姿を現したことが無かった作家の村上春樹の生涯最初で最後の記者会見が一昨日プラハの旧市庁舎で行なわれた。http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20061030i316.htm?from=main3
今年度の「フランツ・カフカ賞」に選ばれた村上春樹は、カフカ賞を受賞している作家が2004,2005年連続でノーベル文学賞を受賞していることから、今年のノーベル文学賞最有力候補に上がっていたが、叶わなかった。
小生が今読んでいるのは、村上春樹の小説「海辺のカフカ」だ。物語の中で突如空から魚や蛭が降ってくる場面がある。こういった事例を知らない読者は、唐突な記述を現実離れしたものと思うだろう。しかし、調べてみると、魚やカエル以外にも、牛肉や血など色々な雨が降った記録がある;
http://x51.org/x/04/08/2501.php
流星観測用・動体検出ソフトUFOCaptureで、魚がかかる日もそう遠くはないかもしれない。そうしたら、村上さんに報告しようと思う。「空から魚が降るメカニズム」で論文が書けたら面白い。
村上春樹は隠れジョジョ・ファンなのではないかと疑っている。。。

突拍子もないスタンドは、突拍子もないカフカの変身に通ずるものがある。2006年09月15日
アドリア海の黄昏と地雷
世界的にも有名になったクロアチアの世界遺産、ドブロブニーク(Dubrovnik)。アドリア海へ沈む夕日を静かに見たくて、小生は喧騒の旧市街から標高400m余の,スルジ山に登る事にした。
街行く人に道を尋ねて登山口を教えてもらって(地図を広げていたら向こうから教えてきてくれた)、いざ登り始めると、これが実に長い折り返しの坂がダラダラと続く悪路。途中には十字架が何本か立っていたが、これは旧ユーゴとの独立戦争の戦闘や残された地雷で亡くなった慰霊なのだろう。
一応、地雷は撤去されたと言われているが、残っている可能性もあるので、整備された道(といっても岩だらけの道だが)からは外れないように、かつ日没の7時過ぎまでに到着すべく、黄昏の斜面を急ぎ足で登った。
約30分で頂上に到着。旧ユーゴに破壊されたロープウェイ乗り場の残骸がそのまま残っていた。誰もいない山頂から沈みゆく夕日を静かに見送る事ができた。
なんて美しい夕日なんだろう.......
いつまでのこの黄昏に包まれていたい........
肝心の一眼レフデジカメ(Nikon D-70)が故障で使えなくなってしまったので、ハンディー・デジカメを地面に固定して撮影を行った。既に足下が暗くなってきており、帰路を心配して去りがたい山頂を後にした。半分下った所で完全に夜道になってしまい、携帯電話の明かりで足下を照らしながら、地雷を踏まないように40分掛かけてようやく山から抜け出した。地雷よりもお化けが出ないか怖かったなぁ〜(実はスロベニアの山で登山者の霊と思われるものを目撃したので....)。
アドリア海の黄昏を、しっかりと心のアルバムに焼き付けた。
2006年09月05日
流星嵐がやってくる
2003年9月に打ち上げられたESAの初の月探査機SMART-1(Small Missions for Advanced Research in Technology)が昨日、月に秒速2kmで激突した。予定通りのスマートな最期であった。http://sci.esa.int/science-e/www/area/index.cfm?fareaid=10
ハワイにある口径3.6m望遠鏡CFHT(Canada-France-Hawaii Telescope)に取り付けた近赤外線カメラWIRCam(2.1μバンド)で撮影された月面衝突発光の様子。視野角; 2分×2分(月面上で200x200km, 2048x2048 pixels)は、世界最大級の赤外線モザイクCCD。
今回は、世界中数百数千?の望遠鏡が月衝突キャンペーン観測を行っているので、小生は特に観測には興味無くプラハで飲んでいた。
むしろ、来年の9月1日に北米から太平洋北部に掛けて発生する大流星嵐を期待している。この流星雨は、「ぎょしゃ座α流星群」として知られており、来年は母彗星である C/1911 N1(Kiess)彗星の1回帰ダストトレイルがもたらす2000年に1度の現象だ。極大予報時刻は、2007年9月1日11:37(UT)で、極大を中心に流星嵐が約2時間だけ地球を襲う。長周期彗星を起源とする流星群を研究する上では絶好のチャンスである。
Peter Jenniskensと小生らは、既にこの春にNASAに予算を請求しているが、NASA観測機を飛ばす予算が付かなければ(予算獲得の確率は低い?)、小生らはハワイのマウナケア島とハレアカラ島などに別れて観測する計画を申請する。当夜は月齢12で、最悪の満月の僅か3日前の月が空で煌煌と照っているので、大気散乱を抑えるため、航空機や高山からの観測が望まれる。幸いここ数年の「ぎょしゃ群」流星の光度は明るく、0等や1等の流星がメインになると予想している。
「ぎょしゃα」は、小生も学生時代に観測したことがあるが、1時間に2−3個の矮小流星群(dwalf meteor shower)。それが、母天体回帰で大流星群(classical meteor shower)に昇格するんだから、流星群って面白いな。ちなみに今回のプラハIAUで、流星群の名前に関しても再定義することになり、小生も命名委員の一人に選ばれている。
2006年09月04日
プラハでドキドキカット
プラハの床屋へ行った。http://www.bomton.cz/cz/
店に入ると受付のおばさんが英語で多応してきた。ちょうどヘアースタイリストが一人空いていたので400Kc(2千円)でどうかと聞いてきたので、予約もしていないしOKした(この店の男性カット最安値は250Kcらしい)。おばさんはチェコ語でスタイリストに説明していた。
担当してくれたのは、超グラマーで美人のヘアー・スタイリスト。椅子に座ってから、小生がチェコ語でカットの要望を伝えると、
「あら、チェコ語しゃべれるんじゃない!」と言って、とたんに明るい表情になった。シャンプーをしてからカット。カット中は、フルーツ・ティーを頂いた。腕はとても良くて大満足。カット後も雑談しながらシャンプーしてくれた。
こんな、ドキドキした床屋は初めてだったな。
帰り際に写真撮影をした。
(小生の手が腰に回っているが、彼女が先に腰に手を回してきたので、そうなっている。欧州だと腰に手を回して写真を撮るのが普通。小生の手は日本人女性にも(ある程度距離が近づいた段階で)極自然に腰に回るようになってしまっている)
小生の村の値段50Kc(250円)と比べると高かったけど、仕上がりと美女スタイリストを鑑みて、この値段で納得。ちなみに日本人ヘアスタイリストにやってもらうと 1000Kc(5000円)もする。
その後、来週の百合庵アルプス登山に向けて、登山用品店でフリースとアンダーウェアーを購入してから、タイ・マッサージに行って、いつものお兄ちゃんに(クライミングするからと言って)1時間念入りに全身マッサージをやってもらった。
夕方にピルゼンの女性バイオリニストと二人で茶をしばき(しばいている途中で、知人のプラハ歴史留学生が偶然やってきた;プラハは怖い怖い)、夜の宴はプラハ住人6名に世界のバックパッカー4人が加わって盛り上がった。二次会後、プラハの有志だけで、午前2時頃まで飲んだ。みんな変わらずに頑張っているようで、久々に色んな人と再会できて良かった。
2006年09月01日
2006年08月30日
東欧鉄道の旅-ブタペスト小旅行
で、今回も案の定、夜中に見知らぬ男が部屋に忍びこもうとしてきた。ドアをチェーンでロックしておいたので「ジャリン」というチェーンの音で目が覚めた。カーテンを開けると、その男はビックリした顔で手を合わせて「入れてくれ〜」って言って頼んできた。やれやれ、東欧の夜行は気が抜けんなぁ。ちなみに、ブタペストの観光も温泉も食事も最高だった(食事はもっと色んなものを食べたかったので次回)。おまけに年に一度のカーニバルの日に出くわしたので、観光の方はちょっと予定が狂ったが、マジャールの美女達を拝見できたのが良かった。
YHに泊まったので、夜中までバックパッカー達と飲んで仲良くなった(欧州をバイクで走るフリーのカメラマン、おフランスのキーホーさんとの出逢いは印象的だった)
きーほーさんに駅で見送られて、帰路は昼間の電車で戻ったが、冷房が無いチェコ車両で、かつ窓も開けられなくて蒸し風呂状態。同席のスロヴァキア人がブラチスラヴァのトラック運転手で、小生が丁度、スロバキアの新聞の太陽系の欄を読んでいたので、その話題で盛り上がったりした。スロバキアでも冥王星の話はみな知っているようだ。小生はチェコ語で、トラックの運ちゃんはスロバキア語だったけど、結構よく理解できた。
2006年08月29日
IAU総会「惑星定義決議」の陰の立役者
女性天文学者 ジョスリン・ベル(Jocelyn Bell Burnell)は、「悲劇の天文学者」とも言われている、パルサーを発見した有名な研究者である。パルサーの発見を報告した論文は5人の共著で、彼女の当時のボスのヒューイッシュ(Antony Hewish)の名前が筆頭でベルが2番目だった。この業績に対するノーベル賞はライルとヒューイッシュが受賞し、ベルは共同受賞者とはならず、騒がれたことがあるからである。
http://es.news.yahoo.com/24082006/24/foto/jocelyn-bell-burnell-member-of-the-international-astronomical-union-iau.html
IAU総会の惑星定義に関する決議が大きな混乱もなく幕を閉じた大きな要因として、彼女の快活で素晴らしい司会進行にあったと思う。数々の質問に対して注意深く対応し、時にはユーモアを入れて常に会場の雰囲気を考えながら、迅速に決議進行へ導いた。特に表のニュースにはなっていないようだが、IAU会場ではこのように感じた。
【IAU総会、太陽系惑星定義へ至る写真集】
惑星決議へ向けて「第一回会合」
惑星決議へ向けて「第二回会合」
惑星決議へ向けて「第二回会合」(渡部潤一氏のスピーチ)
IAU総会「惑星定義決議(5A)」決議案紹介
IAU総会「惑星定義決議(5A)」圧倒的可決
IAU総会ジョスリンベルによる冥王星の解説(ディズニーのプルートが登場したが、これは予めIAU委員で用意していたらしい)
IAU総会「惑星定義決議(5B)」賛成少数で否決
IAU総会「惑星定義決議(6B)」僅差で否決
7名の惑星定義委員会の一人である渡部潤一氏(右)と乾杯する小生(左:阿部新助)。長ご多忙な渡部潤一さんの補佐役として、小生も日本人マスコミ対応のお手伝いをさせて頂きました(夜遅く、プラハのアインシュタインの通った由緒あるカフェで取材対応も行った)。IAU総会後、黒ビールの美味い「Ferdinanda」へご案内。笑顔の乾杯となった。

以上の写真の著作権は放棄しておりませんので、取り扱いにご注意ください。
IAU新聞に掲載された小生の記事「Two Years in Ondrejov」
http://astro.cas.cz/nuncius/supplement10.html#abe
http://es.news.yahoo.com/24082006/24/foto/jocelyn-bell-burnell-member-of-the-international-astronomical-union-iau.html
IAU総会の惑星定義に関する決議が大きな混乱もなく幕を閉じた大きな要因として、彼女の快活で素晴らしい司会進行にあったと思う。数々の質問に対して注意深く対応し、時にはユーモアを入れて常に会場の雰囲気を考えながら、迅速に決議進行へ導いた。特に表のニュースにはなっていないようだが、IAU会場ではこのように感じた。
【IAU総会、太陽系惑星定義へ至る写真集】
惑星決議へ向けて「第一回会合」
惑星決議へ向けて「第二回会合」
惑星決議へ向けて「第二回会合」(渡部潤一氏のスピーチ)
IAU総会「惑星定義決議(5A)」決議案紹介
IAU総会「惑星定義決議(5A)」圧倒的可決
IAU総会ジョスリンベルによる冥王星の解説(ディズニーのプルートが登場したが、これは予めIAU委員で用意していたらしい)
IAU総会「惑星定義決議(5B)」賛成少数で否決
IAU総会「惑星定義決議(6B)」僅差で否決
7名の惑星定義委員会の一人である渡部潤一氏(右)と乾杯する小生(左:阿部新助)。長ご多忙な渡部潤一さんの補佐役として、小生も日本人マスコミ対応のお手伝いをさせて頂きました(夜遅く、プラハのアインシュタインの通った由緒あるカフェで取材対応も行った)。IAU総会後、黒ビールの美味い「Ferdinanda」へご案内。笑顔の乾杯となった。
以上の写真の著作権は放棄しておりませんので、取り扱いにご注意ください。
IAU新聞に掲載された小生の記事「Two Years in Ondrejov」
http://astro.cas.cz/nuncius/supplement10.html#abe







